ヒューズ

 

飲み干したコーヒーカップの底みたいに

いつから僕らは何にもできなくなっていたんだろう

見捨てるのだなんてよく言えたもんだね

不思議と怖くないのは小さな頃に経験してるから

 

いらない物が増えていくばかり

何が欲しいのかも忘れて

どうにかなるよなんて甘い言葉で誘うんだ君は

 

黙っていても月日は経つし

悲しいことも薄れてくのさ

大事な人と過ごす時がないような人生ならばいらない

 

愛していると伝えてみても

朝の光に消されていくのさ

あの日僕が言った本当を君が信じたなら

何か変わっただろうか

 

少し凹んだベッドサイドで眺めている

不思議と怖くないのは小さな頃に経験してるから

 

有る事無い事何が普通で何がおかしいのかなんて

無駄な議論さ

その都度すり減るなんて馬鹿だな君は

 

さよならだけが人生ならばどれだけ泣けば救われるだろう

花の声が分かるのなら内緒話も聞き出せるだろう

 

愛していると伝えてみても

的を外れて響いてるんだ

あの日僕が言った本当を君が信じたなら

何か変わっただろうか

 

飲み干したコーヒーカップの底みたいに

いつから僕らは何もできなくなっていたんだろう